チュートリアル

簡単なロボット アプリケーションの作成を通して RPA 拡張オプションを使ったアプリケーションの作り方を説明します。

このチュートリアルで作成するサンプル

このチュートリアルでは、あるフォルダーに保存されている見積書ファイルから CELFシートに見積データをコピーし、さらに同じデータをWeb画面上に登録するアプリケーションを作成します。

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アプリケーションは次の操作を自動的に実行します。

  1. 指定したフォルダー内のExcelファイルからデータを読み取り、CELFのシートに転記する

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  2. Microsoft Edge を起動し、指定したフォルダーのHTMLファイルを表示する

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  3. CELFのシートから表示されたWeb画面の文字入力欄にデータを転記し、「登録」ボタンを押下する

    ../../_images/0_4.png

  4. 「登録しました」のメッセージダイアログが表示されたあと、「OK」ボタンを押下する

    ../../_images/0_5.png

  5. 「処理が終了しました。」のメッセージダイアログを表示する

    ../../_images/0_6.png

ちなみに

完成したチュートリアル アプリケーションのダウンロード」で完成した状態のアプリをダウンロードすることができます。

必要なもの

事前に以下のものをご用意ください。


使用するファイルの準備

サンプルアプリで使用する入力データのファイルを準備します。

  1. サンプルファイル一式をダウンロードします。

  2. ダウンロードしたサンプルファイル一式(Zip形式)をCドライブ直下に展開します。展開後、「C:\rpasample」というフォルダーが作成されます。

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  3. 「C:\rpasample」フォルダーの下に「html」および「見積書」フォルダーが作成されること、及びそれぞれHTMLファイル、Excelファイルがあることを確認します。

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    ../../_images/1_31.png

    ヒント

    サンプルファイル一式を「C:\rpasample」以外のフォルダーに展開してもサンプルアプリを動作させることは可能です。 ただし、そのような場合はアクションセット作成時に設定するファイルのパスを実際のものに変更する必要があります。


アプリケーションの作成

新しいアプリケーションを作成します。

  1. アプリ作成者、または、管理者の権限を持つユーザーで CELF にログインします。

  2. 「管理」ボタンをクリックし、管理画面を表示します。

    ../../_images/2_19.png

  3. 「+新規アプリ作成」ボタンをクリックし、新しいアプリケーションを作成します。

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    ../../_images/2_31.png

    ヒント

    説明の中ではアプリケーション名は「チュートリアル」とします。

  4. 「チュートリアル」をダブルクリックします。

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  5. 「+新規シート作成」ボタンをクリックし、新しいシートを作成します。

    ../../_images/2_5_1.png

    ../../_images/2_5_2.png

  6. 好きなセルを選択し、「ボタン」ボタンをクリックしてボタンを作成します。

    ../../_images/2_61.png

    ../../_images/2_71.png

    ヒント

    説明の中ではボタン名を「実行」とします。

  7. 作成した「実行」ボタンをクリックします。

    ../../_images/2_8.png

  8. 「+新規アクションセット作成」ボタンをクリックし、新しいアクションセットを作成します。

    ../../_images/2_9_1.png

    ../../_images/2_9_2.png

    ../../_images/2_9_3.png

    ヒント

    説明の中では「サンプルアクションセット」とします。

  9. 「保存」ボタンをクリックし、アクションセットを保存します。

    ../../_images/2_10.png

    ヒント

    アクションセットの内容は次節で作成します。ここでは空のままで大丈夫です。

  10. 「選択」ボタンをクリックします。

    ../../_images/2_111.png

ロボットアクションを使用したアクションセットの作成

ボタンを押したときにロボットアクションを使った処理が実行されるように設定します。 最初に、アクションセットの編集画面を表示します。

  1. 「アクションセット設定」ボタンをクリックします。

    ../../_images/3_17.png

  2. 「サンプルアクションセット」をダブルクリックします。

    ../../_images/3_24.png

  3. まずは Excel ファイルからのデータを読み取る処理を作成します。

    1. 「ファイル操作」タブから「Excel ファイルのデータをセルにセットする」アクションをドラッグし、エディットエリアに設定します。

      ../../_images/3_3_1.png

      ちなみに

      以降も同様に、処理のブロックを画面左側の一覧から右側にドラッグアンドドロップすることでアクションセットを作成していきます。

    2. 「指定パスを使用する」を選択し、「C:\rpasample\見積書\M_MAIN_見積案件.xlsx」を設定します。

      ../../_images/3_3_2.png

      ヒント

      添付ファイルをC:\rpasample 以外の場所に保存された場合は、実際に保存された場所を設定してください。

    3. 「読み取り対象 Excel シート名」に「Sheet1」を設定します。

      ../../_images/3_3_3.png

    4. 読取元の Excel のセルと、読み取ったデータをセットする CELF のセルを設定します。ここでは Excel の宛先欄 (B17) の値を CELF のシートの「C5」セルにセットします。

      ../../_images/3_3_4.png

    5. 同様に案件名 (E35)、見積金額 (F37)、納期 (E39) の値を CELF シートにセットします。

      ../../_images/3_3_5.png

      ヒント

      設定欄を追加するには「セット先指定」の右の「+」をクリックします。

  4. 次に、読み取ったデータを登録するシステム画面を表示します。ここではサンプル画面を使用します。

    1. 「ロボット」タブから「アプリケーションを起動する」アクションをドラッグし、エディットエリアに設定します。

      ../../_images/3_4_1.png

    2. 「実行するアプリまたは開くファイル」にMicrosoft Edge の実行ファイルの場所を設定します。

      ../../_images/3_4_2.png

      ヒント

      入力欄右のファイルアイコンをクリックしてファイルの場所を選択することができます。

    3. 「起動オプション」に「C:\rpasample\html\rpa-tutorial.html」を設定します。

      ../../_images/3_4_3.png

      ヒント

      添付ファイルを C:\rpasample 以外の場所に保存された場合は、実際に保存された場所を設定してください。

  5. 続いて、CELFシートのデータをシステム画面に転記します。

    1. システム画面の操作を設定する準備として、Microsoft Edgeで「C:\rpasample\html\rpa-tutorial.html」を表示します。

      ../../_images/3_5_1.png

    2. 「ロボット」タブから「画面項目を入力・操作する」アクションをドラッグし、エディットエリアに設定します。

      ../../_images/3_5_2.png

    3. 操作対象設定ボタンをクリックし、「宛先」の入力欄を選択します。

      ../../_images/3_5_3_1.png

      ../../_images/3_5_3_2.png

    4. 表示された設定画面で「[文字入力欄]」が選択されていることを確認し、「設定」ボタンをクリックします。

      ../../_images/3_5_4_1.png

      ヒント

      「領域(データ項目)」等が表示されている場合は、左側に表示されている「+」ボタンをクリックして内部構造を展開して「[文字入力欄]」を選択します。
      img-tutorial-tree
    5. 「次の値をセットする」に「=C5」を設定します。

      ../../_images/3_5_5.png

      ちなみに

      「=C5」は「C5」セルの内容を使用するという意味の式です。3.3.の処理により、「C5」セルには Excel から取得された宛先の値がセットされています。

    6. 「件名」についても同様に設定します。

      ../../_images/3_5_6.png

    7. 「ロボット」タブから「キーをタイプする」アクションをドラッグし、エディットエリアに設定します。

      ../../_images/3_5_7.png

      注釈

      「見積金額」「納期」についても「宛先」と同様に設定することができますが、ここでは説明のためキーボード操作で「見積金額」「納期」の値をセットします。

    8. キー入力欄を選択し、「Tab」キーを押します。

      ../../_images/3_5_8.png

      ちなみに

      実行時に「Tab」キーが押されることで次の入力欄にフォーカスが移動します。

    9. 「ロボット」タブから「文字列を貼り付ける」アクションをドラッグし、エディットエリアに設定します、

      ../../_images/3_5_9.png

    10. 「次の文字を貼り付ける」に「=E5」を設定します。

      ../../_images/3_5_10.png

    11. 「納期」についても同様に設定します。

      ../../_images/3_5_11.png

    12. 次に登録ボタンを押してデータを登録します。「画面項目を入力・操作する」アクションを追加し、操作対象設定ボタンからサンプルページ画面の「登録」ボタンを設定します。

      ../../_images/3_5_12.png

    13. 確認メッセージを閉じるためにスペースキーを押します。「ロボット」タブから「待機する」アクションを追加し、秒数に「0.5」を設定します。

      ../../_images/3_5_13.png

      ヒント

      キーを押す前にダイアログが表示されるのを待ちます。

    14. 「ロボット」タブから「キーをタイプする」アクションを追加し、キー入力欄を選択して「スペース」キーを押します。

      ../../_images/3_5_14.png

  6. 最後に、登録画面を閉じて処理を終了します。

    1. 「ロボット」タブから「ウィンドウを閉じる」アクションを追加します。

      ../../_images/3_6_1.png

    2. 「制御」タブから「メッセージをポップアップで表示する」アクションを追加し、メッセージ欄に「処理が完了しました。」を設定します。

      ../../_images/3_6_2.png

  7. 「保存」ボタンをクリックします。

    ../../_images/3_71.png

  8. 「閉じる」ボタンをクリックます。

    ../../_images/3_81.png

  9. 「保存」ボタンをクリックし、シートを保存します。

    ../../_images/3_14_1.png

    ../../_images/3_14_2.png

    ../../_images/3_14_3.png

    ヒント

    説明の中ではシート名は「サンプルシート」とします。

  10. シートを閉じます。


作成したアプリケーションの確認

手順通りに作成すると、以下のようになります。

シート

../../_images/6_11.png

ちなみに

「C4」セルから「F5」セルの範囲を Excel から取り込まれたデータが分かりやすいよう表にしていますが、表にしなくても動作に影響はありません。

アクションセット定義とボタンとの紐付け

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アクションセットの内容

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アプリケーションの公開

作成したアプリケーションを実行できる状態に設定します。

  1. 「ホーム」ボタンをクリックし、アプリケーション管理画面に戻ります。

    ../../_images/4_13.png

  2. 「公開」ボタンをクリックします。

    ../../_images/4_21.png

  3. 「OK」ボタンをクリックします。

    ../../_images/4_3.png

  4. 「OK」ボタンをクリックします。

    ../../_images/4_4.png

  5. 「アプリ設定ダイアログ」で「シートを選択」ボタンをクリックします。

    ../../_images/4_5.png

  6. 「サンプルシート」が選択されていることを確認し、「OK」ボタンをクリックします。

    ../../_images/4_6.png

  7. 「全体に公開する」ラジオボタンが選択されていることを確認し、「OK」ボタンをクリックします。

    ../../_images/4_7.png

    ../../_images/4_8.png

アプリケーションの実行

作成したアプリケーションを実行します。

  1. 「管理」ボタンをクリックし、管理画面を終了します。

    ../../_images/5_12.png

  2. 「チュートリアル」を実行します。

    ../../_images/5_2_1.png

    ../../_images/5_2_2.png

  3. 「実行」ボタンをクリックすると、ファイルから読み取ったデータが CELF のシートにセットされます。

    ../../_images/5_31.png

完成したチュートリアル アプリケーションのダウンロード

こちら から完成したチュートリアル アプリをダウンロードすることができます。

注釈

本ページの画像は Windows 10 で操作した場合の表示内容です。お使いの環境によって表示が異なる場合があります。

注釈

本サンプルで使用したユーザー名、企業名等は説明用の架空のデータです。実在の人物・企業等とは一切関係ありません。